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「銃・病原菌・鉄」

昔読んだ本を電子書籍で購入し直して再読したら思いのほか面白かったのでご紹介します。

【読んだ本】

読み直したのは、表題の「銃・病原菌・鉄」という本です。日本語版の初版は2000年10月。

上巻
下巻

人類の発展が地域によってさまざまなのはなぜかという考察です。

基本的に、民族性とか身体的特徴とかのその地域の人々の資質に依るのではなく、環境要因によってその方向性と速度が決定づけられたということを具体例を挙げながら考証しています。

ここでいう環境要因とは単に気候とか地理、植生だけでなく、鉱物資源や風土病、さらには周辺社会との関係や距離を含めた外的要因を指しています。

【読後の感想】

人の成すことに資質によるところは少ないのだなと。本書で触れられているのは歴史的かつ巨視的なものであり、その環境要因はそこにいた人々、ましてや個々人で変えられるものではありません。でも、現代の日本にいる私たちは自分の意思である程度の環境を整えることができます。そうすれば、持って生まれた才能にかかわらず、ある程度まではなりたい自分になることができるのではと思わせてくれました。(もちろん誰でも大谷選手になれるって意味ではないですよ。念のため。)

逆に生まれ育った環境の軛から逃れる難しさも感じましたが。

初読時の感想はもっと歴史に対する興味で、個人の成長についてのものではなかったです。時間をおいて読み返してみるとまた違った感想を得ることができていいですね。